WTのソ連戦車が他国戦車を簡単に撃破出来る理由
ソ連よ、正々堂々勝負せよ!
ウォーサンダーがバージョンアップ(1.79)されて新機能が追加されています。
それが Protection Analysis というもの。
簡単に言うとどの戦車にどの戦車の砲弾が有効かが簡単に分かります。
ティーガー戦車をサンプルにまずご紹介。
この画面はデッキにセットしている戦車かカスタマイズ若しくはプレビューで見ることが可能です。「装甲」のタブをクリックすると画面のようにProtection Analysisという項目が出るのでそれをクリックです。
下はソ連T-34-85の砲弾BR-365K、APHE徹甲榴弾です。距離が500mでティーガーを図のように傾けた角度場合、装甲が増厚されて166mm(正面約100mm)となり、貫徹不可(英語赤字)です。
ところが砲弾を変更しBR-365A、APHEBC風帽付徹甲榴弾を使用すると以下の図のようになります。
なぜかAPHE徹甲榴弾よりも40mmも薄くなって500m以下なら撃破可能となってしまうのです。通常なら傾斜分込みで装甲は先ほどの166mmですが124mmにされてます。
ウォーサンダー内を調べるとどうもソ連戦車の風帽付砲弾に限って傾斜角度による装甲の増厚を大幅に無効化することが判明しました。APHEBCとAPBCという砲弾です。
ちなみに風帽付砲弾とはなんなのか?戦車の砲弾はたいてい空気抵抗を少なくするために尖っているのですが、その尖った部分が風帽です。着弾すると風帽は潰れます。
しかしこれらの弾が傾斜に強いと言うデータは存在しません。
紹介した図のように装甲厚が変化するということは着弾の角度が変わると言うことで、APHEBCとAPBCはそのような砲弾ではないし、ありえません。
実際に滑らないように施された砲弾はAPCやAPCBCというもので、風帽だけではなくその下に軟鉄を被せて、着弾するとそれが潰れて滑りを減らすと言うもの。ソ連もその効果を知ったのか第二次世界大戦後期からAPCBCを使用するようになっていく。またAPCRも砲弾の外側が潰れて滑らないように工夫が施されている。
しかしながらゲーム内ではAPCBCもAPCRも、APHEBCとAPBCのような傾斜効果を無くす効果はない。
なぜこのようなことをするのか?APCBCもAPCRは各国とも持ってますが、APHEBCとAPBCはソ連しか持ってません。なのでソ連に限っては敵を撃破しやすいように仕込んでいるんですよね。
ソ連の戦車によく撃破されるというのはプレイヤーの操作が悪いと言うよりも、ゲーム内のAPHEBCとAPBCが真正面を向いている戦車のみならず角度をつけた戦車まで破壊してくることが理由です。それ以外の国の戦車ではこのようなことは出来ません。ずるい事するねぇ・・・。